更年期の後半戦・閉経後の女性が抱える悩みとは

50代女性

閉経後は月経の悩みからスッキリ解放されます。見た目の変化や体力の低下などの悩みからくるストレスも上手にケアして、閉経後の新しい人生を楽しみましょう


45~55歳頃に迎える更年期。卵巣機能の低下とそれに伴う“月経の終活”と共に、心身にさまざまな不調が生じやすくなります。閉経の平均年齢は50歳頃と言われていますが、閉経を境に更年期は後半戦に入ります。
 
閉経と聞くと大変そうなイメージが強いので、意外に思われるかもしれませんが、閉経後の女性とカウンセリングでお話すると、閉経したことに対するポジティブな声もよく聞かれます。「生理から解放されて楽になれた」「重かった生理がなくなり、これからは安心してどこにでも行けそう」と期待する声が多い印象があります。

その反面、「皮膚や粘膜の乾燥がひどくなった」といった悩みが増えるのも確かです。「以前にも増して化粧のノリが悪くなった」「シワが日に日に増えている」「手荒れが治りにくくなった」「全身が乾燥してクリームが欠かせない」「ドライアイで目薬が手放せない」といった不調の訴えもよく聞きます。また、外陰部や膣の乾燥も進むため性交痛を感じやすくなり、「夜の夫婦生活が苦痛になってしまった」という声もあります。
 
また、閉経後には「太りやすくなった」という声も増えます。これは、エストロゲンが減ることによって脂肪の分解が少なくなってしまうためです。そのため「食事に気をつけているのに全然やせなくて……」という悩み、いわゆる「おばさん体形」になっていくことの悩みも増えていきます。
 

閉経後に焦りや心の疲弊を感じやすくなる原因

上記のような見た目や体形の悩みは、閉経後に女性ホルモンの分泌が激減するために起こります。女性としての魅力が失われていくことに焦りを感じる方は少なくありません。

また、美肌づくりやダイエットに励んでも劇的な効果が現われにくくなります。お金や時間を投資して努力してもよい結果に結びつかず、消耗感を感じたり、自己効力感が上がらなくなったりすることもあります。

これらにより、「どうせもう若くないのだから」とあきらめの気持ちが生じたり、鏡に映る自分の姿を見るたびに自信を失うなどして、後ろ向きな思考になってしまうこともあります。
 

閉経後に起こりがちなメンタルのトラブル・心の病気

それのみならず、女性ホルモンの低下により関節の痛みや骨粗しょう症、乳がんや子宮体がん、卵巣がん、生活習慣病にも悩まされやすくなります。こうして、体の不調や病気の治療にエネルギーを奪われやすくなることで、メンタルも不安定になりやすくなります。すると、うつ病を始めとする心の病にもつながりやすくなります。
 
また、閉経後にあたる50代前半の年齢では、家庭においては子どもの思春期、受験、就職、自立などの問題にも対応しなければなりません。夫も加齢により体に無理が利かなくなり、仕事においては役職定年などを迎えて収入が減ることもあります。

こうした中で、子どもの学費や家のローン、老後の資金、老親への援助などの経済面での不安が重なり、心労が多くなることもあります。こうした中、今まで専業主婦だった妻が働きに出なければならず、慣れない仕事で疲弊してしまうこともあります。
 
このように、閉経後にあたる50代前半の時期は、心身共に負担がかかりやすく、メンタルヘルスには注意したい時期なのです。
 

閉経後に大切なメンタル管理のコツ

閉経後はぜひ自分を労ること、無理をしないことを心がけていきましょう。家事も仕事も完璧主義にならないこと、疲れたら休む、夜は早く寝る、といったことがとても大切です。

また、疲れやすく休養を心がけたい年齢であるため、活動をやみくもに増やさないこと。「とりあえずやってみよう」「話題のものだから、見に行ってみよう」という感じでやたらと手を出したり、出かけたりするのではなく、心の声を聞いて、本当にやりたいことを厳選して、時間をかけながらじっくり取り組んでみるとよいと思います。
 
また、人と比べないこと。特に若い人や「若い頃の自分」と比べるのはNGです。「若い頃はもっとできたのに」「もっと綺麗だったのに」という発想をしてはいけません。

閉経後の今だからこそ、醸し出される女性としての大らかな美しさ、周囲に対する理解力、思いやりの心、物事への深い洞察力などがあります。それらは、50代だからこそ発揮できるもの。ぜひ、閉経後だからこそ感じられる豊かな感性を楽しみ、味わっていきましょう。こうした意識が自分を肯定し、自分らしく生きることに繋がっていきます。すると心が安定し、ストレスに振り回されなくなります。
 

閉経後は新しい人生の始まり! 自分を大切に人生を楽しんでいく気持ちを

閉経で月経と別れを告げることで、女性は生まれ変わります。それは女性らしさの喪失ではなく、より深い女性性の獲得とも言えます。壊れやすく繊細になった自分の体を大切にし、心の声に耳を傾け、体と対話をしながら、この先の人生も焦らずに進んでいきましょう。

自分を労る人は、他人を労ることができます。以前にも増して、家族や周囲にいたわりの視線を向けることができるため、心の奥にある声もやさしく受け止めやすくなるでしょう。これは、若い頃にはなかなか得られなかった感覚だと思います。ぜひ、生まれ変わった新しい女性性で、新しい自分を楽しみながら体験してみてください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});